花まつり
2021.04.05
4月8日は、お釈迦さまがご生誕された日で、各地のお寺でお釈迦さまのお誕生をお祝いする「花まつり」が行われます。「花まつり」では花を飾った「花御堂」にお釈迦さまの像をお祀りし、甘茶をかける行事(灌仏会)が行われます。ちべん保育園では毎年、お釈迦さまがお生まれになった4月8日のころ、十輪寺(園長先生のお寺です)にお参りし、本堂の前の花御堂で子どもたちが甘茶をかけをさせていただいています。
きょうは、朝から雨模様の予報でしたので、保育園の講堂で「花まつり」をしていただくことになりました。講堂には色とりどりの花で飾られた花御堂が用意されました。
最初に、大きな立体しかけ絵本を見ながらお釈迦さまのご生涯のお話しを聞きました。
お話しを聞いた後、順番に花御堂のお釈迦さまに甘茶をかけさせていただきました。
お釈迦さまは、今から2500年前、インドのルンビニーという町の花園でお生まれになりました。お生まれになった時、七歩歩まれ右手人差し指で天、左手の人差し指で地を示して「天上天下唯我独尊」とおっしゃられました。
さて、「天上天下唯我独尊」という言葉ですが、とらえようによってはとても思い上がった不遜な言葉にも聞こえます。実際、「あの人は唯我独尊だ」と言えばその人のわがままさを批難することになります。お釈迦さまなのになぜこんなことを言われたのかと思われる方もおられるかもしれません。
「天上天下唯我独尊」という言葉は決して自分を誇るものではありません。ここで大事なのは「唯我」の「我」という言葉です。「我」はお釈迦さまを表しますが、ただそれだけでなくこの世の生命すべてを表すといわれています。つまり、「天上天下唯我独尊」は、ありとあらゆる生命がこの世で一番大事ということなのです。
お釈迦さまは生涯をかけて生命の尊さをお説きになられました。そして、お釈迦さまの教えの出発地点が「天上天下唯我独尊」というお言葉なのです。